今回はデジタルマンモグラフィ品質管理について学んでいきましょう。近年はフィルムシステムを用いている施設よりデジタルの装置を使用している施設が多いのではないでしょうか。
毎日の点検もなんとなくやってるしな〜
できるだけ噛み砕いて解説するよ‼︎
マンモ担当者はぜひ読んでみてね。
少し重めの内容なので今日は時間がない方、疲れている方は先にこちらをどうぞ‼︎

ラグ効果とは?【マンモグラフィ認定試験頻出】
ラグ効果という用語を耳にしたことがあるでしょうか。これは、過去に撮影した際のX線パターンが現在の画像へ与える影響のことを指します。そしてこのラグ効果は2種類あります。加算的ラグ効果、乗算的ラグ効果です。この2つに関して順に見ていきましょう。
加算的ラグ効果
早速見ていきます‼︎加算的ラグ効果は案外単純です。過去に撮影したX線パターンが、今撮影した画像に加算されてしまう現象です。簡単にいうと残像が残ってしまうと捉え方でも良いかと思います。最終的に知っておきたい式はこちらです。試験でも式を問われる可能性大です。
(X2-X3)/X1
この単元を最後まで読んだらこの式もピンとくるはず‼︎
ラグ効果は装置を購入した時に行った結果が基準になります。
加算ラグ効果を測定するための準備するもの
PMMA10mmを4枚
これは撮影条件を決定するために使用します。この品質管理はマニュアルモードで撮影しますが、その時に設定するターゲット/フィルタ、管電圧、mAsの値はPMMA40mmにおいてAECを用いて照射した際に表示されたものを使用します。
ステンレス板(60×60mm以上、厚さ0.2mm)
後ほど提示する画像を見ていただけるとピンとくると思いますが、ステンレス板である部分を遮蔽するために使用します。
X線遮蔽板
X線受像器を覆う大きさのものを指します。加算的ラグ効果を測定する時には、ステンレス板を置いて1度撮影、その後ステンレス板を退けて撮影します。ステンレス板をのけた2回目の撮影の時には、画像になれば良いため可能な限り低いmAsで撮影します。
X線受像器を不要なX線曝射から保護するためだね‼︎
加算ラグ効果を測定するための手順
PMMA40mmにおいて求めた撮影条件に設定
マニュアルモードで撮影します
ステンレス板を支持台の上に配置して照射
ここでの配置図を示します‼︎

ステンレス板を除いて休止時間の間待機
遮蔽板を支持台に乗せる
受像器に不用意なX線を照射しないようにするためです
25kV,設定可能な最小mAsで照射
2回目の照射時の配置図を示します‼︎

加算ラグ効果を求める
これまで測定したROIの平均値を使って求めていくよ‼︎

なんとなくのイメージが掴めたでしょうか?マンモグラフィ認定試験では加算ラグ効果を算出する式も問われることがあるので、その辺りを重点的に勉強しておくと良いかと思います‼︎
乗算的ラグ効果
乗算的ラグ効果を測定するために準備するもの
PMMA10mmを4枚
ステンレス板
加算ラグの時と異なるのは遮蔽板の有無だね
乗算的ラグ効果を測定するための手順
PMMA40mmにおいて求めた撮影条件に設定
これも加算的ラグ効果と同じですね。
照射1 ・・・後ほど計算に使用
乗算的ラグ効果では、何も置かない状態でまず一枚撮影します。
ステンレス板を支持台の上に配置。照射2・・・計算には使用しません
この配置も加算的ラグ効果と同様です

ステンレス板を取り外す。照射3・・・後ほど計算に使用
何もない→ステンレス板→何もないか、、、
そう‼︎ステンレス板の前後で感度に変化がないかをみていく試験だね。
乗算的ラグ効果を求める

受像器の感度がしっかりとリセットされているかをチェックしている項目だね‼︎
お疲れ様でした。加算ラグと乗算ラグに関してなんとなくのイメージが掴めたでしょうか?式の暗記だとしんどいと思うのでイラスト等をみて図で覚えられたらいいですね。
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